2012年2月16日木曜日

犬の話 <抗癲癇薬>

先日、旅のチカラ「動物の孤児院“犬の幸せ”を考えた~女優浅田美代子・ドイツベルリン」というNHKの番組を見た。犬を飼うにあたって、日々アメリカと日本のペットに対する考え方が違いを感じている私には非常に興味深い番組だった。取り上げられたドイツの犬事情は、かなり先進的なもので日本とはかけ離れており、現実に日本社会に根付く考え方ではないと感じる。しかし、参考にできるシステムは多い。

犬を飼うという事に関しては、私見をぐちゃぐちゃ書きたい気持ちもあるが、今回はうちの犬テディーに絞って。


薬の話は以前しただろうか?

テディーは1歳を過ぎた頃から突発性癲癇を患い、抗癲癇薬を飲み続けている。帰国してこの薬の値段がアメリカと日本ではあまりに違うのに、非常にショックを受けた。

テディーの服用している<フェノバタル>(抗癲癇薬)は、アメリカでは1錠3.6セント。今お世話になっている日本のS獣医では1錠50円だ。日本での一般価格は普通もっと高く、50円はとても良心的な値段である。換算レートでずいぶん変わってしまうけれど、仮に1ドル100円(!)としても3.6円。およそ14倍の値段だ。さらに1錠当たりアメリカは64.8mg, 日本は50mgなのだから、値段の差は驚異(脅威)としか言いようがない。

あまりの値段の差に驚いた私は、何とかアメリカから薬を取り寄せられないかと画策した。幸い日本のS獣医は非常に協力的で、アメリカから取り寄せる事に賛成してくれた。が、アメリカでかかっていた獣医に問い合わせると、診察から1年分しか処方できないと・・(決め事らしい)。言い換えれば、帰国後すでに4か月が経過していたので8か月分は出してくれるという事だった。少しでも欲しい。すぐに処方を依頼し、息子に取りに行ってもらった。アメリカの獣医は日本に送ってあげるとまで言ってくれた(なんて親切な獣医!)が、日本に送るにも問題があった。

抗癲癇薬は

*「麻薬及び向精神薬取締法」の規定により、医療用の麻薬又は向精神薬を、医師から処方された本人が携帯して入国する場合を除いて、一般の個人が輸入することは禁止されている。*

というわけで、所詮アメリカから取り寄せるというのは、無理だったのだ。8か月分の薬はアメリカとの往復で少しずつ持ち帰る事にした。


ちなみに、テディーのもう一つの抗癲癇薬<臭化カリBromide>は、S医師の好意によりアメリカでの価格に設定してもらってる。

本当にありがたい獣医に巡り合った。帰国してすぐ動いた事は、何はさておきテディーの獣医探しだったが、苦労し甲斐のある出会い(笑)となったのだ。このS獣医までは家からはちょっと遠いけれど、アメリカでの臨床経験もあり話しやすい。また脳神経科は専門ではないけれど、研究熱心でとても親切に丁寧に診ていただいている。


ああ、書き始めるとどうしても長くなってしまう。。。

次回はこれまた苦労したペットホテル探しの話をしよう。

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